ベトナムのお寺の仏像たち(2)


護法



ベトナムのお寺では、中央の須弥壇も賑やかですが、その周りにもたくさんの像があるのを見かけます。

入り口を入るとまず、左右各一体の「護法」の像が置かれています。日本の仁王の像みたいで、よろいを身に付け、槍や刀を手にした姿は、常に中国の侵略に気をつけろという意味を感じさせます。ただその割に、肥満した体格で表情はおとなしく、日本の仁王のような怖さはありません。

次に八体の神将像と、十体の地獄の十王の像があります。十王は死者を裁くと言われますが、静かに何かを考えているような像です。

それから十六あるいは十八羅漢の像があります。思い思いのポーズをした等身大のリアルな像です。

さらに、信者さんが持ち込んだとも言われる祭壇があります。正しいお経をインドから伝えた三蔵法師、商売の神様としての関羽、中国との戦争で活躍した武将の像、そのお寺の以前の住職さんの像、信者さんの群像などがよくあるようです。

聖母の祭壇もよくあります。三体一組、赤、白、緑の色で、天空、水、森林を司どる三人の聖母が並んだ像で、キリスト教の聖母や、ギリシャ、ローマの三美神(ヘラ、アテナ、アフロディテ)っぽいところがあります。ベトナムの聖母とはすべての人々の母親と言う意味だそうです。それが道教の一つの聖母道と呼ばれ、女性を大切にする古くからある信仰として、ユネスコの無形文化遺産に登録されているそうです。

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もの想う十王

佇む羅漢
三蔵法師
信徒たち

聖母









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